一般ニュース 1月2008年

30/01/08 新規参入航空会社ライオン・エアーがアデレード就航の可能性
30/01/08 フィジー/ロサンゼルス線を運休 − ニュージーランド航空
30/01/08 オーストラリアの昨年のインフレ率が3%、金利上昇への懸念
23/01/08 カンタス航空へのB787ドリームライナー納入延期−ボーイング社
23/01/08 職員の病欠により一時管制機能が不能に−パース空港
23/01/08 クーデターの影響で今年度は正念場 − エアーパシフィック航空
16/01/08 インドネシアのライオン・エアーが豪州市場に参入
16/01/08 輸出が改善し、11月の豪州の貿易赤字額が予想より縮小
16/01/08 ロシアのトランスアエロ航空がシドニーに就航予定
09/01/08 シドニー空港の滑走路は短すぎる − パイロット協会
09/01/08 バージンブルー航空株の売却が困難に−トール・ホールディングス
09/01/08 メルボルン/香港間を週3便増便 − カンタス航空

                                                 

01月30日2008年 新規参入航空会社ライオン・エアーがアデレード就航の可能性
  オーストラリア市場への参入を表明している格安航空会社ライオン・エアーが、アデレードに就航する可能性が高くなってきた。 同社はオーストラリアの10都市への運航を計画しているが、専門家の間ではアデレードに運航するのではないかとしている。 一方、格安航空会社については安全性が懸念されており、最近では2004年11月にライオン・エアーのMD-82がインドネシアのソロにて滑走路を外れて31人が死亡、2007年9月にはワン・トゥ・ゴー社のMD-82がタイのプーケットで墜落して91人が死亡している。 オーストラリアの民間航空安全局は、今のところライオン・エアーから運航申請が提出されていないとしているが、専門家たちは同社が今年末までには運航を開始するのではないかとしている。 ライオン・エアーはインドネシアで最大の民間航空会社で、タイ、マレーシア、べトナム、バングラディッシュへの路線を拡大するために、122機のB737-900の購入を計画している。 同社のルスディ・キラナ社長は、「我々は現在、6機のジェット機を使ってオーストラリアの10都市への運航を準備している」と話した。 航空コンサルタントのCentre for Asia Pacific Aviation社のデレック・サドゥビン氏は、「ライオン・エアーは今年末までの運航許可の取得に自信を持っており、アデレードへの運航もその中に入っている模様である。 もし、同社がオーストラリアで運航を開始すると、旅客は相当格安な運賃を期待できる。 しかし、旅客にはインドネシアの航空会社に対する安全性への懸念があり、同社はほかの航空会社よりさらなる営業努力が必要になる」と話した。 アデレード空港は、「まだライオン・エアーからの連絡はないが、近い将来、ライオン・エアーとの協議が行なわれることを期待している」と語った。 (Source: Adelaide Now, 19/01/08 "Low-cost airline for Adelaide")
01月30日2008年 フィジー/ロサンゼルス線を運休 − ニュージーランド航空

  ニュージーランド航空は、4月26日からフィジーとアメリカ・ロサンゼルス間の週3便の運航を停止すると発表した。 それに代わり同社は、エアーパシフィック航空とのコードシェアー契約を現在の週4便から週6便に増やすことにする。 このコードシェアーのフライトは、ニュージーランド航空のロンドン便に接続が可能で、北半球の観光客がフィジーに来れるような流れを作ることが出来る。 同社の国際部門のマネージャーのエド・シムス氏は、「昨年発表したエアーパシフィック航空とのコードシェアー契約は順調で、現在フィジーとロサンゼルス間に使用している767-300ERは、より利益率の高い路線に投入する。 そして、南太平洋においてニュージーランド航空の存在感を示すために、ニュージーランドとフィジーの間のフライト・スケジュールには変更はない」と話した。 4月末以降の、ナンディ(フィジー)とロサンゼルス間のコードシェアーのスイケジュールは、金曜日を除いた毎週6便となる。 (Source: AAP, 24/01/08 "Air NZ cancels Nadi-LA flights")

01月30日2008年 オーストラリアの昨年のインフレ率が3%、金利上昇への懸念
  オーストラリアの消費者物価指数(CPI)が、昨年7-9月期の0.7%上昇に続いて、10-12月期も0.9%上昇したことが発表された。 この物価指数上昇の原因は、家の値段、家賃、国内旅行運賃・宿泊費、金融サービス料金の増加と、自動車燃料費が7.3%と大幅に上がったことによる。 逆に10-12月期で価格が下がったものは、果物、野菜、薬、コンピューター、オーディオ・ビジュアル機器などであった。 輸送費も自動車燃料費の高騰により2.4%上昇し、自動車修理費や都市の交通費も値上がりした。 また住宅関連の値段も、2005年1-3月期に大幅に上昇した時よりも上がっている。 昨年通年のCPIは、ブリスベンがオーストラリアで最も上昇して3.9%、続いてメルボルンとキャンベラの3.3%であった。 オーストラリア全体では3%となり、これは連邦準備銀行が容認できるインフレ率の上限に当たり、来月行なわれる金利政策会議に大きく影響することになる。 (Source: QBR, 23/01/08 "Inflation rates up - CPI jumps 0.9 percent in December quarter"), ABC, 23/01/08 "Inflation hits 3pc")
01月23日2008年 カンタス航空へのB787ドリームライナー納入延期−ボーイング社
  カンタス航空へのB787(ドリームライナー)の納期が遅れることになった。 ボーイング社は1月17日にB787の製造が遅れていることを発表した。 新しい納期は、当初予定していた今年8月から来年初めになる模様である。 カンタス航空とジェットスター航空は、合わせて115機を発注している。 カンタス航空は先月から、航空機の不具合、貨物運賃カルテルによる罰金、整備士組合によるストライキ計画、高騰する燃料価格、旅客からの苦情、株価の下落と難題が続いている。 カンタス航空の株価は、昨日の$4.59から、今日は$4.78になり少し回復しているが、アナリストたちは、今後急速に回復することには楽観視していない。 (Source: LLDCN, 17/01/08 "Dreamliner delivery turns into nightmare delay")
01月23日2008年 職員の病欠により一時管制機能が不能に−パース空港
  パース空港の管制塔職員の病気により、安全性が懸念されるとして、昨夜(1月18日)のパース発のカンタス航空のフライトが遅れた。 同社のパイロットのクリス・マニング氏は、「管制塔職員によるパース空港周辺の管制が行なわれず、安全面に問題があり、1月18日午後11時から19日の午前2時までのフライトを延期した。 カンタス航空は、管制機能が低下している空域を運航することは、重大な事故につながり、安全運航に支障が出ると判断した。 旅客には不便をかけて申し訳ないが、我々は常に安全を第一としているので理解して欲しい」と話した。 パース空港周辺の空域の管制を行なう職員を雇っているPerth Air Services Australia (ASA)のブライアン・ニコルソン広報担当は、「当日勤務予定の3-4人の管制職員が病欠となり、その3時間の間、管制業務をする職員がいなかったことは避けられなかった。 その間、離陸および着陸するパイロットは空港周辺の空域を各自監視することになった。 カンタス航空がフライトの延期を行なったことは承知しているが、ほかの航空会社は予定運航していた」と語った。 (Source: AAP, 19/01/08 "Qantas cites safety in Perth Airport delays") 
01月23日2008年 クーデターの影響で今年度は正念場 − エアーパシフィック航空
  エアーパシフィック航空は、今年度は同社にとって過渡期なり、フィージーの観光産業の回復がカギを握っているとしている。 同社は、昨年度の税引き前の利益が前年度より2,150万ドル減少して、770万ドルになったと発表している。 同社の年次報告書でナリン・パテル会長は、「今年度のマーケットの状態も昨年度と同様と考えている。 今年度は我々にとって重要な年であるが、依然フィージーは政治的に不安定で、マーケット需要も低い。 観光地としてのフィージー政府の今後の取り組みが、我々の将来にとって重要である」と話す。 ジョン・キャンベルCEOもパテル会長の意見に同調し、「我々の苦境は、ビジネスクラス客の減少により顕著に表れており、フィージーへの観光客も少なくなっている。 我々のビジネスクラスは、2006年12月ののクーデターから事実上崩壊してており、収入に大きな影響を与えている。 ビジネスクラス客の収入は、通常全収入の8%(2,500万ドル)を占めていた」と語った。 (Source: Travel Weekly, 10/01/08 "Tough year ahead warns Air Pacific")
01月16日2008年 インドネシアのライオン・エアーが豪州市場に参入
  インドネシアにある格安航空会社のライオン・エアーがオーストラリア市場に参入する計画が明らかになった。 同社は、ブリスベンに本社を置くスカイ・エアー・ワールド・オーストラリア社の49%の株式を取得してジョイント・ベンチャーを設立することで合意した。 49%の株式はオーストラリア外国投資法で定められた上限の投資額である。 スカイ・エアー・ワールド・オーストラリア社のオーナーのひとりであるデービット・チャールトンCEOは、「我々がこのジョイント・ベンチャーの設立をライオン・エアーに提案した。 今年末までには運航を開始したい。 我々はまだ若い会社であり、航空業界において大きなことをやってみたい」と話した。 ライオン・エアーのルスディー・キラナ社長は、「新しいジョイント・ベンチャーの名前はライオン・エアー・オーストラリアとなり、B737-900ER を6機使用して運航する。 今回の契約内容ではライオン・エアーが航空機を運航し、経営も行なう」と語った。 Centre for Asia Pacific Aviation社のデレック・サドゥビン氏は、「この新しい航空会社は、旅行者に低価格の航空運賃を提供することになるだろう。 今回の参入で、すでに競争が激化しているオーストラリア市場やタイ市場にさらなる輸送能力が増えることになる」と話した。 ライオン・エアーはタイ市場で4機の航空機を使って運航しており、ほかの地域での運航も計画している。 クイーンズランド州のゴールドコースト空港がオーストラリアでの基地となる可能性が高いが、格安航空会社である国際線のエアー・アジアXと国内線のタイガー航空がすでにゴールドコースト航空へ運航している。 (Source: Courier-Mail, 10/01/08 "New budget airline Lion Air plans take-off")
01月16日2008年 輸出が改善し、11月の豪州の貿易赤字額が予想より縮小

  オーストラリア統計局(ABS)は、11月のオーストラリアの貿易赤字が、大幅に膨れ上がった10月から減少して22.5億ドルになったと発表した。 鉱山業と畜産の輸出が増加し、輸出全体が6%増えて180億ドル以上となり、輸入も2%増えて210億ドル近くになった。 ウェストパック銀行のアンドリュウ・ハンロン主任エコノミストは、「干ばつにもかかわらず食肉とウールの輸出が少し回復してきた。 農産品は1年半前と比べて大きく減少しが、この6ヶ月間に回復の兆しが見えてきており、現在が最低レベルの状態で今後増加に向かうことになる。 11月の貿易赤字が、輸出不振で大幅に赤字が増えた10月より改善されたことは歓迎できる。 今後輸出が安定的に回復するかが問題であるが、今のところ輸出は力強く回復しており、輸出量は今年の第3四半期から第4四半期にかけて大幅に増えていくことが予想される」と語った。 (Source: ABC, 10/01/08 "Trade deficit lower than forecast") 

01月16日2008年 ロシアのトランスアエロ航空がシドニーに就航予定

  シドニー空港会社は、ロシアに拠点を置くトランスアエロ航空がシドニー空港に運航を開始すると発表した。  トランスアエロ航空はB767の機材を使用し、2週間に1便のスケジュールでモスクワから香港経由でシドニーにチャーター・ベースで運航を開始する。 同空港のラッセル・バルディングCEOは、「トランスアエロ航空は、シドニー空港にとって39番目の国際線航空会社となり、モスクワは52番目の着地空港となる。 同社はロシアで設立され、そして成長している航空会社で、オーストラリアへ旅行する観光客には、よりいっそうの選択肢や利便性を提供してくれるようになる」と話した。 (Source: AAP/SMH, 08/01/08 "Transaero flies into Sydney Airport") 

01月09日2008年 シドニー空港の滑走路は短すぎる − パイロット協会

  オーストラリア民間航空安全局(CASA)は、シドニー空港の滑走路の先端に建設される長さ90mのオーバーラン・エリアの建設計画について、安全性に懸念があるとするパイロットの意見を受け付けなかった。 計画によると、シドニー空港の東西滑走路をオーバーラン・エリア建設のために1年以上閉鎖する。 その影響により空港周辺住民への航空機の騒音が増すことになる。 国際定期航空操縦士協会連合会(IFALPA)はこの延長計画に懸念を表明し、延長する長さは計画の3倍近くか、航空機の減速を効果的に出来るように破砕性のコンクリートを使用することを求めている。 同連合会にによれば、近年の航空機事故の29%は、航空機が滑走路の端を行き過ぎたことに起因しているとしている。 リチャード・ウッドワード副会長は、「シドニー空港では過去に2回、大惨事にはならなかったが飛行機が滑走路を超える事故があった。 もし飛行機が滑走路を越えた場合、機体が傾くことなく通常の体勢を維持できれば、旅客の生存率が大幅に上がることになり、今回の延長計画の見直しが必要となる。 飛行機が滑走路を越えて、丘の斜面に入ったり、小川に突っ込んだり、大きな空港の周辺には多くの排水設備がありそれに接触することで機体に大きな損傷を受ける。 このことが事故を大きくすることになる」と指摘した。 一方、CASAのピーター・ギブソン広報担当は、「この延長計画は、オーストラリアと国際的な基準に基づいている。 滑走路のオーバーラン・エリアは、新しいA-380などのような大型機にとっても適切なものである。 海外のいくつかの空港ではもっと長いオーバーラン・エリアを持つところがあるが、それは気象条件の厳しい地域である。 滑走路が凍結するようなところでは我々のオーバーラン・エリア以上の安全対策が必要である。 シドニー空港で建設される90mのオーバーラン・エリアは国際的な標準規格である。 そして、シドニーのような気象状況では、破砕性のコンクリートの導入も必要でないと思われる」と反論した。 (Source: ABC, 02/01/08 "Sydney's runways 'not long enough': pilots")

01月09日2008年 バージンブルー航空株の売却が困難に−トール・ホールディングス

  トール・ホールディングスは、保有する62.3%のバージンブルー航空株の過半数を売却することを数ヶ月前に示唆してから、売却先を探すのに苦慮している。 同社は当初、バージンブルー航空への投資についての再検討を昨年末までに完了することを望んでいたが、売却先として噂があったTexas Pacific社の創設者のデービット・ボンダーマン氏などとの交渉に失敗した。 そして今、世界的な金融市場不安で、同社のアドバイザーのGoldman Sachs社とJBWere社は、再検討を2月末まで延期することになった。 トール・ホールディングスのポール・リトル社長は今回コメントを避けたが、昨年10月の株主年次総会で、「保有する過半数のバージンブルー航空株をアジアのほかの資産に再投資することで、株主にとってより高い価値を生むことになる」と語っていた。 これによって、売却額の14億ドルでブランブルズ社の買収を狙うのではないかや、バージンブルー航空の売却先としてシンガポール航空、エミレーツ航空、ニュージーランド航空の名前が挙がっていた。 もし今後、トールがバージンブルー航空株の売却先が見つからなければ、バージンブルー航空の25%の株式を保有するバージン航空のリチャード・ブランソン氏との協議で、バージンブルー航空を上場廃止にすることも考えられる。 ブランソン氏とトールが保有する株式が合計90%以上になり、上場廃止が出来る条件がそろう。 また別の可能性としては、パトリック・コーポレーションがバージンブルー航空のオーナーだった際、同航空を買収するために2005年に結んだトールとブランソン氏との協定に戻るかもしれない。 それは、トールがバージンブルー航空の一部の株式をブランソン氏に売却、別の一部の株式を市場で売却、残りの株式を数年にかけて売却するとするものである。 (Source: SMH, 02/01/08 "Toll struggles to sell its stake in Virgin Blue")

01月09日2008年 メルボルン/香港間を週3便増便 − カンタス航空

  カンタス航空は、4月1日からメルボルンと香港間のフライトを週3便増便することになった。 同社のジョン・ボーゲッティー取締役ゼネラル・マネージャーは、「今回の増便の結果、4月1日からメルボルン/香港間は週10便運航することになる。 増便する機材はA330-300で297席の座席数があり、現在B747-400を使用してデイリーで運航しているこの路線を補完することになる。 将来的には1日に2便体制の運航を検討している。 香港路線はカンタス航空にとって重要で、香港マーケットだけでなく、中国へのゲートウェイとしての役割がある。 この増便で、カンタス航空はオーストラリアから香港へ、シドニーから週14便、メルボルンから週10便、ブリスベンから週4便、パースから週3便の合計週31便運行することになる」と話した。 増便されるフライトは、香港からメルボルンに火曜日、水曜日、土曜日の午前9時5分に到着し、同日の午前11時55分に香港に向けて出発する。 同社は最近、メルボルンと上海間を週2便で3月11日から運行することを発表している。 (Source: LLDCN, 21/12/07, "Qantas boosts Melbourne-Hong Kong service ")